芝生のあるおうちに憧れませんか?
美しい緑は目にやさしく足には柔らかい触感で、大人の心も癒されますし、子供も安心して遊べます。
心を癒すだけでなく、芝生はホコリ対策にも効果的。
グランドカバーの役目もあるため、土がむき出しの土地よりは雑草が生えてこないというメリットもあります。
意外と実用的な芝生を、お庭に張ってみてはいかがでしょう。
こちらの記事では、芝の種類やその特徴、そして芝生張りにかかる費用の相場をまとめました。
業者で天然芝を張る。作業費用の計算法とその内訳
業者に芝張りを依頼した場合、芝張り費用は次の2点で計算されることが一般的です。
・芝生代
・作業費用
どちらも1平米あたりの費用は各業者によりおおよその相場が定められていて、芝生を張る場所の面積が広いほどに高くなります。
おおよその相場は決まっているとはいえ、芝張りの費用相場はとても幅が広いものです。
というのは、どのタイプの芝生を使用するかで芝生代に差が出ますし、作業費用は芝生を張る土地の状況によって大きく異なってくるからです。
たとえば雑草がボウボウに茂っている場所なら、草刈り費用も必要となります。土を掘り返す必要があるなら、重機のレンタル料も発生します。
このように、芝生を張る土地の状態によって、作業内容も異なり作業費用も変わるのです。
まずは芝生の費用から確認してみましょう。
芝生の種類にはどんなものがありどのくらいの価格なのか、種類別の特徴と費用相場を次の章で紹介していきます。
種類別に比較。天然芝の特徴と費用相場
芝生を大きく分けると2種類。もともと日本に「日本芝」と、海外から導入された「西洋芝」です。
日本芝と西洋芝にはそれぞれにいくつかの品種がありますが、日本芝はすべて暖地型(夏芝)。西洋芝には暖地型(冬芝)と寒地型の両方のタイプがあります。
暖地型と寒地型のおおまかな費用相場は、次のようになっています。
・暖地型 2,000~4,000円/1平米
・寒地型 5,000~10,000円/1平米
日本芝も西洋芝も、品種によってはホームセンターやオンラインショップでも購入可能です。
それぞれの特徴と、オンラインショップでの費用相場を紹介していきます。
丈夫で扱いやすい「日本芝」
日本に自生している日本芝は、高温多湿の気候に強い暖地型の芝です。
西洋芝より手がかからず、管理しやすいのが特徴。葉は伸びにくく、草刈りの頻度も高くありません。
踏まれてもへこたれない丈夫な性質で、少ない肥料で育ちます。病害虫は付きにくい点も魅力です。
適温は25~35℃。寒さには弱いため、11~3月は枯れて茶色くなり「冬枯れ」と呼ばれる休眠状態に。
春には再び芽を吹いて、青々とした姿を見せてくれます。
気候的に適しているのは、東北よりも南の地方です。寒い時期が長い北海道には、寒地型の芝が適しています。
芝生としてよく流通している日本芝は、次の3種類です。
・野芝(のしば)
・高麗芝(こうらいしば)
・姫高麗芝(ひめこうらいしば)
野芝は、寒さに強く自生立の高い品種です。葉太めの4㎜程度。チクチクした触感で密度は粗め。見た目の美しさでは、高麗芝に劣ります。ゴルフ場のラフや、公園などに使用されています。
価格差は店舗によって大きく、1平米あたり605円から3,000円のものも。費用相場は、1,800~2,200円ほどとなっています。
高麗芝は、日本でもっともポピュラーな品種です。葉の太さは1~4㎜で密に生えるのが特徴となっています。
暑さや乾燥に強く、病害虫にも強い芝。野芝よりもきめ細かな手触りですが、肥料不足にも耐える強さも持っています。
野芝よりは寒さ弱く、日本では東北より南の地域で栽培可能な品種です。一般の家庭や、ゴルフ場のフェアウェイやスポーツ競技場で使用されています。
高麗芝の費用相場は、野芝と同じく1,800 ~2,200円ほどです。
姫高麗芝は、高麗芝の中でもより葉が細いものをいいます。色鮮やかでやわらかく、繊細な日本芝。密度が濃く、ふわふわした触感が魅力です。成長が早く、草刈りの頻度は高め。管理するのは難しく、上級者向けの芝といえるでしょう。
姫高麗芝の価格も業者によってさまざまで、1平米あたり650円~3800円ほどで販売されています。費用相場は1,800~2,500円と野芝や高麗芝よりわずかに高い印象です。
やわらかく美しい「西洋芝」
西洋芝は、海外から導入された芝。日本芝よりも葉は細くやわらかいのが特徴です。西洋芝も品種は多数あり、暖地型の西洋芝と寒地型の西洋芝があります。
寒地型なら冬枯れすることなく、寒い季節も美しい緑を保ちます。
適温は15~20℃。高温多湿や乾燥には弱いので、適した気候の地域は日本国内では限られています。
芝の伸びかたは早いため、ボウボウに茂らせないためには小まめな草刈りが必要です。日本芝と比べると、肥料や水やりにも手がかかります。
日本で芝生として使用されている西洋芝には、次のような種類があります。
・バミューダグラス
・ベントグラス
・ブルーグラス
バミューダグラスは、暖地型の西洋芝です。暑さや乾燥に強く、踏まれても丈夫な性質。その特徴は日本芝に似ていますが、葉は繊細でやわらかな質感。その分、日本芝よりは管理に手間がかかります。
バミューダグラスの仲間のティフトンは、甲子園でも採用されているスポーツ芝です。きめ細かくやわらかなのに丈夫なティフトンは、小中学校の校庭にも使用されています。
ティフトンの1平米あたりの価格相場は、9,900円ほどです。
ベントグラスは、寒地型の西洋芝。寒さには強い品種ですが、暑さや湿度は苦手です。あたたかい地域では夏枯れしてしまうため、本州以南での栽培はあまり適していません。葉は細くやわらかく、緻密。短く刈りこめるから、ゴルフ場のグリーンにも使用されるています。
草刈り頻度は高く、肥料もたくさん必要と、管理には少し手がかかる品種です。
ベントグラスの販売価格は、1平米あたり9,900円ほどとなっています。
ブルーグラス類のケンタッキーブルーグラスは、世界でもっとも利用されている芝です。寒さに強く、半日陰でも大丈夫。日本では、北海道や東北の北部で活躍しています。
生育に時間かかりますが、寿命長めの西洋芝。張替回数は比較的少なくすむ西洋芝です。
ケンタッキーブルーグラスの販売価格は、1平米あたり4,950円ほどとなっています。
日本芝は比較的安価で手に入り、お手入れの簡単というメリットがあります。
一方、西洋芝の価格は高めではありますが、緻密で美しいのが魅力です。寒地型の品種を選べば、1年中美しい緑を楽しめます。
さまざまな芝生の販売価格を紹介しましたが、芝生代はいわゆる「材料費」です。芝生を張ってもらうには、加えて作業費用も必要となります。
次の章では、芝生張りの作業費用について詳しく見ていきましょう。
芝生張りの作業費用は?業者に依頼した場合の相場
芝生張りの作業費用は、一概に「いくら」と言い切れないのが実情です。
業者によって価格差が大きく、芝生を張る土地によって必要となる作業内容も異なるからです。
基本作業には芝生を張る作業だけとする業者もありますし、芝生代も含めて費用を設定している業者もあります。
ですからあくまでも参考程度になってしまいますが、芝生張り作業の費用相場をまとめてみました。
基本作業の費用相場
芝生張り工事とは、タイル状またはロール状の芝(ソッド)を張る作業です。
ソッドにはタイル状にカットされたものや、ロール状に巻かれているものがあります。ソッドを地面に張っていくのが、「芝張り」といわれる基本の作業です。
芝張りの費用相場は、1平米あたり2,000~3,000円。
業者によっては、
夏芝 2,000~4,000円
冬芝 5,000~10,000円
といったように、芝の種類で芝張り費用が異なることもあります。
芝の種類によって価格が異なる業者では、材料費込みの価格となっているケースが少なくありません。冬芝よりも夏芝のほうが芝代は安価なため、材料費が下がる分安く設定されているのでしょう。
また、芝代が作業代に含まれている場合は、芝の張り方によっても費用が異なります。
ソッドを隙間なく張る「ベタ張り」と、隙間を開けながら張る「目土張り」では使用するソッドの枚数が変わってくるからです。
業者によっては、基本作業費用の中に雑草の除去費用や整地作業代なども含まれていることがあります。でも、多くの業者では、それらはオプションの作業となり別途費用が必要です。
次は、芝張り作業で発生しやすいオプション作業の内容と、その費用相場について解説していきます。
オプション作業の費用相場
芝張りの際、土地の状態によって必要になるオプション作業とその費用相場は次の通りです。
・雑草の除去 500円~/1平米
・整地作業 2,200円~/1平米
上記は芝のための土壌作りに必要となる作業です。もともとの土地の状態によっては、草刈りを行ったり、石を取り除いたりといった作業が必要になることがあります。
芝張り費用にこのような作業費も含まれているかどうかは、業者によって異なります。
また、芝生を長持ちさせるために行いたい作業は次の2つです。
・目土入れ 550円~/1平米
・エアレーション 2,000~3,000円/平米
目土入れは、芝の新芽を保護したり土壌の調整をしたりする目的で行います。
そしてエアレーションは、芝生に孔をあけて通気性を確保して腐らないようにする作業です。
どちらの大切な作業のため、基本作業に取り入れている業者もあります。
さらに、もともとの土地に芝生を張っていた場合は、芝生剥がしの作業代が発生します。そしてゴミの処理費用も追加されるでしょう。
・芝生剥がし 2,200~4,000円/平米
・ゴミ処理 300円~/45リットルのゴミ袋1つ
まとめ
芝生張りの費用は、芝代と基本作業費用、そしてオプションの費用からなっています。
業者によっては基本費用にすべて含まれていますが、そうでない場合も少なくありません。
初めに想定していた費用よりも高くなったとあわてないように、依頼前に見積もりを取ってしっかり確認しておきましょう。
天然芝はきちんと管理すれば、何十年も張り替えなしで楽しめます。納得いく芝張りを行って、素敵な芝生を長く楽しんでくださいね。