「庭木は大きくなると手に負えなくなる」
「できる限り庭木の世話はしたくない」
「丈夫でおしゃれな庭木を知りたい」
庭木があると癒されるけど、すぐ大きくなるし、手入れに時間も費用もかかるから避けたいという方は多いのではないでしょうか。
しかし庭木には大きくならない低木があり、最低限の手入れで丈夫に育つ、おしゃれな樹種がたくさんあります。
この記事では、手入れのいらない庭木の低木を常緑樹と落葉樹に分け、特徴とおすすめの樹種を紹介しています。
ぜひ最後までご覧いただき、手入れのかからない素敵な庭づくりの参考にしてください。
手入れのいらない庭木の低木とは
手入れのいらない庭木の低木は、姿を整える程度の剪定だけで育ち、大きいものでも2mくらいにしかなりません。
一般的な庭木は、虫がついたり病気になったりしないための「消毒」、伸びすぎた幹や枝葉を切る「剪定」が必須です。
地域によっては「冬囲い」が必要になり、「施肥」が欠かせない樹種もあります。
また、庭木を購入した時は大きさも樹形もちょうどよかったのに、数年したら建物の屋根に届くほどになって手に負えなくなったという経験をされた方は多いでしょう。
大切なポイントは、自分の要望に合う樹種を選ぶことです。
手入れのいらない庭木の低木を、選びやすいように常緑低木と落葉低木の2つに分けて、特徴とおすすめの樹種を紹介します。
手入れのいらない常緑低木の特徴
樹高が3m以上になると高木とされ、3m未満は中低木に分類されます。
特に2m未満は低木の扱いにすることが多いです。
手入れのいらない常緑低木の特徴や魅力と、植える時に気をつけてほしいポイントについて紹介します。
手入れが簡単
常緑樹のほとんどは樹形が一定のまま大きくなります。
例えば、苗木の時に円錐形のものは、円錐形を保ちながら全体的に大きくなります。
葉が針葉のものや、広葉でも肉厚のものが多いので、虫がついたり病気になったりしにくいです。
1年を通じて葉をつける性質なので、乾燥や高温、寒冷など季節の変化にも強いです。
以上のような特徴があるため、手入れが簡単なのに丈夫に育ちます。
1年を通して緑を楽しめる
落葉しないので、冬期間でも見栄えが変わらず、1年を通して緑を楽しめます。落葉時期の落葉の掃除に悩むことがなく、低木なので必要以上に日差しや風通しを遮ることもありません。
目隠し用の生垣として人気で、植え方を工夫すればピンポイントの目隠しにも使えます。目隠しフェンスは、圧迫感を持つこともありますが、庭木の生垣なら自然な雰囲気で目隠しできます。
常緑低木を植える時のポイント
常緑低木を植える時のポイントは、針葉樹と広葉樹があることです。
常緑針葉樹は針のような細長い葉が特徴で寒さに強く、
代表的な低木の樹種としては、コニファー類があります。
常緑広葉樹の葉は平たくて、比較的寒さに弱く、
主な低木の樹種は、アオキやヒイラギナンテンなどです。
針葉樹と広葉樹の違いだけでなく、樹種によっての特徴もありますで、概要だけでも確認して植えられることをおすすめします。
手入れのいらないおすすめの常緑低木10選
ここで紹介する手入れのいらないおすすめの常緑低木は、数多い低木の庭木の中でも手間いらずの人気樹種ばかりです。
ただし、庭木が一定の美しさを保つには、定期的な剪定など最低限の手入れは必要になります。
アベリア
アベリアは、樹高が1~1.5mの低木の常緑樹です。開花期は5月中旬から10月頃までと長く、白やピンクの美しい花を咲かせる人気の花木となっています。
耐寒性、耐暑性ともに強く、刈込にも強いので初心者にも育てやすいです。観賞価値のある花や葉なので、生垣にすると、おしゃれな雰囲気の庭になります。
ジンチョウゲ
ジンチョウゲは、樹高が1m程度になる常緑低木です。2月下旬から4月中旬頃まで、香りの良い白い花(外側は紅紫)を咲かせます。
西日の当たらない半日陰を好みますが、日陰だと花付きは悪くなります。有機質に富んだ保水性のある弱酸性の土壌との相性がいいです。
ヒイラギナンテン
ヒイラギナンテンは樹高が1.5~2mになる常緑の低木です。3月~4月に黄色い花を咲かせます。
葉がナンテンのように複葉で果実のつき方が似ていること、ヒイラギのようにとげがあることが、ヒイラギナンテンという命名の由来です。
耐寒性、耐暑性ともに強く、丈夫で育てやすいです。
アセビ
アセビの樹高は、1.5~2.5m程度です。2月~4月に、ドウダンツツジに似たつぼ形の花を、枝先から垂れ下がるように多数咲かせます。
早めに花をつけ開花時期も長いのが特徴で、日本のアセビは、ヒマラヤアセビの園芸品種とされています。耐寒性、耐暑性ともに強く丈夫で、日陰でも育ち、生垣に使われることも多いです。
シルバープリペット
シルバープリペットは1.5~2.0m程度の樹高で、5月~6月頃に白い小花を稲穂のように咲かせます。白い斑入りの葉が特徴で、枝を伸ばす力が強く、刈込にもよく耐えるので生垣としても人気です。
耐寒性、耐暑性ともに強いうえに成長速度が早く、手入れなしでも見事な花をつけます。典型的な初心者向きの庭木です。
アオキ
アオキの樹高は、1.0~2.5m程度です。耐陰性の高さが特徴で、日差しが少ない場所でも育つ樹種として重宝されています。
開花時期は3月下旬から5月中旬ですが、ほとんど目立ちません。そのため、観賞の対象は、光沢のある大きな葉と赤い実になります。
耐寒性も耐暑性も強く、初心者でも育てやすいです。斑入り品種が多いので、最近はカラーリーフとしての需要も高くなっています。
ローズマリー
ローズマリーの樹高は品種によって大きく変わりますが、概ね30㎝~2.0m程度です。力強い爽快な香りがする葉が特徴で、ハーブティーや料理の香りづけに利用されます。
開花時期は品種で違いますが、11月~5月くらいのものが多く、夏に咲く品種もあります。花色も、青、白、ピンク、薄紫など多彩です。
とにかく品種が多く、グランドカバーから生垣まで活用範囲は広いです。
エリカ
エリカには740種あるとされ、一般に流通しているものだけでも数十種はあります。種によって、樹高や草姿、開花時期、花色、花の形まで違います。
樹高は20㎝~80cmくらいのものが多いですが、品種によっては3.0mを越えるものもあるようです。
最もポピュラーで人気の高いのは、ジャノメエリカやスズランエリカです。冬から春にかけて、小さな花が株全体を覆うように咲きます。
常緑性ツツジ類
常緑性ツツジ類の代表格としては、キリシマツツジ、クルメツツジ、サツキなどです。樹高は、50cm~2.5m程度になります。
日本に自生している野生種から生まれた園芸品種が多いため、比較的温暖で湿潤な気候に合っていて丈夫です。開花時期は4~5月のものが多いですが、サツキは5~6月です。
寒冷地では半分以上葉が落ちることもあるため、半常緑とされることもあります。
低木コニファー類
コニファーとは針葉樹の通称ですが、日本では主に園芸品種を指して呼ぶことが多いです。住宅の洋風化が進み、従来の和風の庭木よりも、洋風のコニファーが主流になりつつあります。
低木のコニファーとしては、 シルバースター、ラインゴールド、グロボーサオーレアなどが人気です。
グランドカバーにもコニファーが用いられるようになり、フィリフェラオーレア、ゴールデンモップ、ブルーカーペットなどが選ばれています。
手入れのいらない落葉低木の特徴
手入れのいらない落葉低木の魅力と特徴、植える時のポイントを紹介します。
季節の移ろいを楽しめる
落葉低木は春とともに新芽をつけ、それが目に鮮やかな新緑となり、春から夏には花や実をつけます。そして、晩秋から冬にかけて紅葉して落葉します。
落葉低木は、たった1本からでも四季の移ろいを楽しめるのが大きな魅力です。低木のため、大きなスペースをとられることなく圧迫感もありません。
手入れのかからない落葉低木を選べば、手間をかけなくても丈夫に育ってくれます。
花を楽しめる種類が多い
落葉低木は花を楽しめる種類が多いです。ツツジ類やコデマリは4月~6月くらい、アジサイやカルミアなどは5月~7月くらいまで咲きます。
花の色や形、つき方に、それぞれ特徴があって選択肢は豊富です。
咲く時期の違う落葉低木を数種類植えると、春先から夏の盛りまで次から次へと花が咲き続ける、素敵な庭をつくることができます。
落葉低木を植える時のポイント
落葉低木は管理が楽で、ほとんど手間がかからず場所も取りません。背の高い常緑樹の近くに落葉低木を植えれば、高低差ができるうえに対照的な見栄えになり、奥行きのある景色をつくることができます。
また、花や実をつける落葉低木は、小さくてもインパクトのあるシンボルツリーとして植えることもできます。
手入れのいらないおすすめの落葉低木7選
ここでは、おしゃれで手入れがかからない、おすすすめの落葉低木を紹介します。
コデマリ
コデマリは、樹高が1~1.5m程度の落葉低木です。耐寒性、耐暑性ともに強く、初心者でも育てやすい庭木です。
4月中旬から5月中旬にかけて、枝や葉が隠れて見えなくなるほどの白い房状の花を多数咲かせます。コデマリは古く中国から渡来し、江戸時代初期から観賞用に栽培されてきた根強い人気のある花木です。
ヤマブキ
ヤマブキは、樹高が1~1.5m程度で、北海道から九州まで広く分布する落葉低木です。美しい山吹色の花を4月~5月に咲かせます。
耐寒性、耐暑性ともに強く丈夫で育てやすい庭木です。日本原産種なので、極端に乾燥さえしなければ、日向から半日陰まで場所を選ばず容易に育てることができます。
ユキヤナギ
ユキヤナギは、樹高が1~2mほどになり、4月頃に開花します。枝垂れた枝先の長い穂に、たくさんの白い花を咲かせて人目をひく落葉低木の花木です。
強健な性質で生育も非常に旺盛な庭木であり、耐寒性、耐暑性ともに強いです。花後に地際から刈り込んでも、秋までに新梢が1m以上伸びて翌年もきれいに開花します。
シモツケゴールドフレーム
シモツケゴールドフレームは、樹高が1m程度になる落葉低木です。土壌を選ばず、半日陰でも育ちますが乾燥は嫌います。
黄金葉シモツケとも呼ばれ、カラーリーフプランツとして人気が高まっています。生長が早く萌芽力があり、生垣のように並べて植えても、広い場所にまとめて植えても絵になる低木の庭木です。
ウツギ類
ウツギ類は、樹高が1.5~2m程度になる落葉低木です。5月中旬から6月中旬にかけて、白やピンクの花をつけます。
ウツギは、枝の中心が空洞であることから、「空(うつ)ろな木」として名づけられたとされています。北海道から九州まで自生地は広く、丈夫で育てやすいのが特徴で、生垣としても植えられる花木です。
アジサイ類
アジサイは、樹高が1.5~2m程度になる、世界で広く親しまれている日本原産の落葉低木の花木です。丈夫で育てやすく、乾燥さえしないように注意すれば庭植えでも鉢植えでも容易に育てることができます。
花色は土壌の酸性度に影響され、青色は酸性土壌、赤色は弱アルカリ性にするとよく発色します。開花期は、6月~9月上旬で、花色は青、紫、ピンクと豊富です。
落葉性ツツジ類
落葉性ツツジ類の代表格は、レンゲツツジやキレンゲツツジ、ミツバツツジなどです。樹高は0.5~2m程度になり、花期は、4~5月のものが多いです。
落葉性ツツジ類は自然樹形が基本なので、剪定は伸びすぎた枝を切る程度で十分です。常緑性ツツジのような剪定の必要はなく、逆に刈り込み過ぎると株自体が弱くなってしまいます。
お庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ
手のかからない低木ですが、木の種類選びやお庭にどう配置するか?また植える木の組み合わせ、枝葉が伸びてきた時の剪定です。smileガーデンの過去の施工例を参考にどんなお庭にしたいかイメージしてみてください。
例)①
BEFORE
AFTER
庭木が上へと枝葉が広がり下の方が寂しい印象ですが、コニファーに植え替えレンガの道を人工芝に変えて、洋風の明るいお庭にガラリと印象が変わっています。
例)②
BEFORE
AFTER
低木をブロックごとに配置された美しいお庭ですが、枝が伸びて形が崩れています。ブロックが離れていても高さも揃えられ、きれいに刈られていますね。
いかがでしょうか?プロのセンスや技術でお庭が見違えるかもしれません♪
まずは一度、smileガーデンにお問い合わせください!