庭木の撤去にかかる費用を予測するのは、不可能かもしれません。

というのは、撤去する庭木の状態によって必要となる作業が異なるからです。

切り株の状態なら抜根だけで済みますが、木が立ったままの状態なら伐採から行わないといけません。

また、状況によってはオプション的な料金も発生するため、一概にいくらと言い切れないのです。

とはいえ、業者へ相談する前に、ある程度の費用の目安は付けておきたいものですね。

この記事では庭木の撤去に必要な作業について解説し、その費用相場を紹介していきます。

また、庭木の撤去におすすめの業者の選び方もまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

抜根とは。伐採との違いや作業におすすめの時期

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庭木の撤去に関する作業には、伐採と抜根の2つがあります。

よく似ているようで異なる2つの作業について、簡単に説明していきます。

伐採と抜根の違い

伐採とは木を切り倒す作業。作業後には切り株が残ります。

一方抜根とは、木の根を抜いてしまう作業です。文字通り「根こそぎ」庭木を取り除くので、作業後には何も残りません。

撤去したい庭木がすでに切り株の状態なら、依頼するのは抜根だけで大丈夫です。でも、まだ庭木が立った状態なら、伐採と抜根の2つの作業が必要となります。

伐採だけでは危険な理由

「切り株が残ってもかまわないから、伐採だけで大丈夫」と思う人もいるでしょう。

でも、切り株を残すことはあまりおすすめできません。木の根に足を引っかけて転んでしまったり、シロアリやハチといった害虫の温床になったりすることがあるからです。

いずれはコケやキノコが生えてきて、景観的にも衛生的にも良くないことになりかねません。

そんなことにならないように、早めの抜根をおすすめします。

抜根作業の可能な時期

抜根は、基本的にはいつ行ってもかまいません。撤去してしまう庭木ですから、木へのダメージなどは考慮しなくて良いからです。

ただし、撤去するのが落葉樹で伐採も必要とする場合は、落葉後の時期をおすすめします。というのは、落葉後の葉を落とした状態で伐採したほうが、ゴミが少量で済むからです。

伐採や抜根に伴う処分費用はゴミの量で変わります。葉がたくさん茂った状態で伐採すると、処分費用が高くなってしまうのです。

一方、常緑樹を撤去する場合には、季節にこだわる必要はありません。どの季節に伐採しても、処分費用はそれほど変わらないからです。

なお、地域によっては伐採や抜根の前に、塩や酒をまいてお清めをすることがあります。お清めが必要かどうかわからないときは、業者に相談してみると良いでしょう。

抜根や伐採料金の計算方法。日当制と単価制

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伐採や抜根にかかる料金の設定方法は、業者によって異なります。多くの業者が採用しているのは、次の2つの計算方法です。

・日当制
・単価制

それぞれ分かりやすく説明していきます。

日当制

日当制とは、職人1人当たりの労働時間で計算する方法です。

1日や半日、または1時間の作業料金が決まっていて、作業時間によって料金が変わります。たとえば、1時間あたり1,000円の業者が1人で3時間作業すれば3,000円。2人で2時間作業すれば4,000円となります。

職人の作業費用に加えて発生するのが、オプションとなる作業の代金です。必要によって、ゴミの処分費用や重機使用料などが加算されます。

日当制で気を付けたいのは、業者の人数が増えれば料金が倍化することです。職人の手際の良し悪しでも料金が変わってくるため、業者選びは慎重に行いましょう。

単価制

単価制とは、作業別の単価が決まっている計算法です。

庭木の撤去に伴う作業には、次のようなものがあります。

・抜根費用
・伐採費用
・処分費用
・重機使用料
・整地費用

作業別の単価では、必要となる作業の費用を足した合計額を支払います。

抜根だけですむ場合なら「抜根費用+処分費用」ですが、重機を使用すればそこに重機使用料が加算されます。

作業単価は、庭木1本ごとに設定されていることがほとんどです。ですから撤去する庭木が多くなると、その分費用は高くなります。

庭木の撤去にはさまざまな作業が組み合わされるため、費用の計算も複雑になります。とはいえ、見積もりを依頼する前に、ある程度の費用相場を把握しておきたいものです。
次は、庭木の撤去に伴う作業費用の相場を紹介していきます。

抜根や伐採価格の相場は?庭木撤去の費用目安

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庭木の撤去にかかわる作業には、どのくらいの費用がかかるでしょう?

抜根費用や伐採費用、処分費用など、作業内容別に紹介していきます。

抜根の費用相場

抜根の価格設定は、幹の直径の大きさによって設定されていることが一般的です。

あくまでも目安となりますが、抜根作業の費用相場は次のようになっています。

・直径15cm未満  2,000~5,000円/1株
・15~30cm  4,000~10,000円/1株
・31~50cm  10,000~30,000円/1株
・51~80cm  30,000~40,000円/1株
・81cm以上  40,000~50,000円/1株

伐採の費用相場

伐採の作業費用は、樹高によって異なります。

こちらも目安の価格となりますが、伐採の費用相場は次の通りです。

・樹高3m未満 2,500円/1本
・3~4m 7,000円/1本
・4~5m 10,000円/1本
・5~6m 15,000円/1本
・6~7m 20,000円/1本
・7m以上 25,000円~/1本 

処分費用の相場目安

処分費用とは、伐採や抜根作業で発生する木の幹や根、葉などを処分するためにかかる費用です。

処分費用の設定法は、業者によって大きく異なります。木1本あたりの価格を定めている業者もあれば、トラック1台あたりいくらと設定している業者もあります。

1本あたりの処分費用を定めているケースでは、木の高さによって価格を設定していることがほとんどです。

木の高さ別の処分費用の相場は、次のようになっています。

・樹高3m未満 2,000~5,000円/1本
・3~5m 8,000~15,000円/1本
・5m以上 12,000~30,000円/1本

また、木の根の処分費用は、幹回りの直径によって設定されていることもあります。

直径別の処分費用の相場は次の通りです。

・直径30cm未満 3,000~5,000円/1株
・31~50cm 5,000~8,000円/1株
・51~80cm 8,000~15,000円/1株
・81cm 10,000~30,000円/1株

処分費用に加え、業者によってはゴミ処理場までの運搬費用が発生します。

伐採した木や根をトラックへ積むために小さくカットする必要がある場合は、その作業費用が加算されることも想定しておきましょう。

基本の処分費用にどこまでの作業が含まれているかは、見積もりの際にしっかり確認しておくことをおすすめします。

重機使用料の相場

庭木の撤去にバックホーやクレーン車などの重機が必要な場合には、重機使用料が発生します。バックホーとは、一般的にショベルカーやユンボと呼ばれる重機です。

重機使用料の相場は、次のようになっています。

・バックホー 2~5万円/1日
・クレーン(10トン) 8~10万円/1日
・クレーン(20トン) 10~20万円/1日

整地費用の相場

抜根作業のあとには、地面には大きな穴が開きます。すぐにほかの植物を植えるなら整地の必要はありませんが、地面をきれいに整えたい場合はその作業費用も必要となります。

整地費用の相場は、次の通りです。

・600円〜/1平米

その他費用が発生するケース

伐採や抜根作業の難易度やリスクが高い場合は、費用が加算されることもあります。たとえば、以下のようなケースは高額になりがちです。

・根が広がって作業が大変な場合
・住宅の基礎やパイプに根がふれている場合
・根がコンクリートを貫通している場合

地面の下は目に見えないため、撤去したい木の根がどのような状態かは見積もりの際に確認してもらうしかありません。

状態によっては、抜根自体ができないケースもあることも想定しておきましょう。

庭木の撤去は可能?抜根できないケースについて

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次のような庭木は、抜根できない可能性があります。

・周囲が土の状態でない
・建物のすぐそばに立っている
・根が建物や設備に絡まっている
・狭いスペースに立っている

樹木は、地上に枝を張っているのと同じくらいの範囲に、地中に広く根を伸ばしています。

抜根するには根の上部に当たる地面を掘り返す必要があるため、その範囲が土の状態でないと撤去はできません。

建物のそばに立っている庭木や、設備に絡まっている根を撤去しようとすると、建物や設備を壊してしまうからです。

また、人の力だけで撤去できるのは、直径10cmほどの庭木までです。

それ以上大きな木の根になると、掘り出すには重機が必要となります。ですから、バックホーが入れるスペースのない場所では、抜根の作業が行えないのです。

撤去できるかどうかの判断が難しいときは、業者に相談してみましょう。

次は、庭木の撤去を請け負っている業者について説明していきます。

抜根業者の選び方。全国展開型か地域展開型

庭木の撤去を請け負っている業者には、造園業者や植木屋、ホームセンターなどがあります。

そして造園業者と植木屋も、2つのタイプに分けられます。全国展開型と地域展開型です。

全国展開している業者には、インターネットで探しやすいというメリットがあります。

分かりやすい公式サイトを公開している業者も多く、対象エリアや料金体系をリサーチしやすいのもメリットです。

全国展開しているおすすめの業者は、次の3つです。

・smileガーデン
・ホームセンター
・コープ

一方、地域で展開している業者のメリットは、近場で相談しやすいことでしょう。万一トラブルがあったときでも、すぐに駆けつけられる距離が安心ですね。

庭木の撤去は、木の状態や環境によって作業内容が変わるため、費用の予想がしにくい仕事です。

信頼できる業者を選ぶために、まずは数件の業者に相見積もりを出してもらうことをおすすめします。

まとめ

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庭木の撤去に必要となる作業は、庭木の状態や立地によって異なります。切り株なら抜根だけですが、木が立っている状態なら伐採から行わないといけません。

作業の種類や数によって、かかる費用も大きく異なります。費用を予測しにくい作業だけに、信用できる業者に依頼したいものです。

依頼してから後悔しないように、数件の業者から相見積もりを取ってみることをおすすめします。そして、しっかり現地を調査して分かりやすく説明してくれる、信頼できる業者を選びましょう。