シンボルツリーとは、家のシンボルとなる樹木のことです。

近頃は、マイホームの庭にシンボルツリーとしてお気に入りの樹木を1本植えるのがトレンドになりつつあります。

シンボルツリーの植えかたや選びかたにルールはありません。好きな木を買ってきて、DIYとして自分で植えてもOKです。

とはいえ、家のシンボルとなる木ですから、下手な植え方をして枯らしてしまうのは避けたいものですね。

プロの業者に依頼すると、費用はどれくらいになるのでしょう?

この記事では、シンボルツリーの植栽にかかる費用とその内訳を、分かりやすく解説していきます。シンボルツリーに人気の樹木とその費用相場も紹介しますので、ぜひ参考にしてください!

植栽工事とは?かかる費用とその内訳

植栽工事とは、敷地内の外構に草や木を植える工事です。具体的には、駐車場の一角に草木を植えこんだり、生垣を作ったりする作業。シンボルツリーを植え込む作業も、植栽工事に分類されます。

シンボルツリーの植栽工事代として必ず発生するのは、次の2つの費用です。

  • 樹木代
  • 作業代/人件費

そして、植える樹木の種類や庭の状態によっては、次の費用も必要となります。

  • 土壌改良費
  • 支柱代
  • 重機代
  • 運搬費用

それぞれの作業内容と費用相場について、詳しく見ていきましょう。

シンボルツリーとして植える樹木の費用

植栽の際、必ず必要となるのはシンボルツリーとする樹木の費用です。

樹木の種類や大きさ、そして取り扱う業者によって、その費用は大きく異なります。人気で品薄となっていたり、日本では希少であったりする品種は、比較的高額になる傾向があります。

そして、同じ種類の樹木であっても、背が高く枝ぶりが大きいもののほうが高価になるのが一般的です。

作業代/人件費

作業代または人件費も、必ず発生する費用となります。

この費用の計算方法は業者によって異なりますが、相場は1人1日15,000円~20,000円程度。1日ではなく半日単位で費用を算出したり、時間給で計算したりする業者もあります。

小さくて細い木を植えるなら、短時間の作業となり比較的安くなるでしょう。背の高い大きな木になると、手間も時間もかかるため高額になります。

あくまでも目安となりますが、3m未満の木を植える作業代は10,000円ほどです。そして1m大きくなるごとに5,000~10,000円ずつ増額されると見積もっておくと良いでしょう。

業者によってはさらに出張費が加算されることもありますので、依頼前にしっかり確認しておきましょう。

土壌改良費用

庭の状態によっては、土壌改良のための費用が発生することもあります。

土壌改良とは、栄養分を調整し土の状態を良くすることです。具体的には、肥料をまいたり、良い土を客土として混ぜ込んだりといった作業を行います。

土壌改良費用の相場は、5,000~10,000円とされています。

支柱・重機・運搬などの諸費用

シンボルツリーのサイズによっては、支柱が必要になります。

支柱の費用も高さによって異なり、相場は2,000~10,000円。木の大きさによってはバックホウやクレーン車などの重機を使用することとなり、その使用料も発生します。 

重機の種類や大きさによって相場は異なりますが、10,000~30,000円程度といえるでしょう。

すでに樹木がある場所にシンボルツリーを植えたいときは、元の樹木の伐採や抜根、処分費用も必要となります。

こちらも樹木の高さや太さによって費用は大きく異なりますが、相場の目安は5,000~20,000円ほどです。

このように、植えたい木や場所の状態によって作業代や諸費用は大きく異なります。

ざっくりとした費用の目安をつけるには、植えたい樹木の販売価格を2倍にすると良いでしょう。

次は、樹木の販売費用の相場について解説していきます。

種類や大きさで変わるシンボルツリーの販売価格

シンボルツリーにも人気の樹木は、ホームセンターや園芸店、ネットショップなどで購入可能です。その価格は、種類や大きさによって大きく異なります。

一般的に、あまり流通していない品種は高額になりがちです。人気があり品薄になっている樹木には、高値が付けられていることもあります。

木の種類によっての価格は取扱業者によっても大きな差があるため、いろいろな業者を比較してみるのも良いでしょう。

希望の樹木がある場合は、その木に特化した業者を探してみるのも1つの手段です。

たとえばヤシの木に特化している業者なら、ヤシの木に限りほかの業者よりも安価で販売していることもあります。

さらに、植木の価格を決めるのは、その木の大きさです。

ある園芸店で販売していたハナミズキの場合は、H1.5mのものは15,400円、H3mのものは28,600円となっていました。

節約を考えているのなら、小さな木を植栽して育てる楽しみを味わうのも良いでしょう。

シンボルツリーのサイズ選びの参考に、サイズ別の画像を紹介します。

理想のシンボルツリーの高さを画像で確認

高さ別

1.5mのシンボルツリーは、このくらいの高さです。

1.8mになると、少し大きな印象です。

こちらは2.0m。見上げる高さになりました。

2.5mになると立派ですね。

3m。もうすぐ屋根に届きそうです。

3.5mの木は、このくらいの高さになります。

4m。屋根よりも高くなりました。

サイズのイメージがつかめたら、植えたい樹木を選びましょう。

次は、シンボルツリーに人気の樹木の簡単な特徴と価格相場を紹介します。

種類別で見る!人気のシンボルツリーの費用相場

シンボルツリーとして人気の樹木を、3つのタイプに分けてみました。

・常緑樹
・落葉樹 
・ヤシの木

常緑樹は、1年を通して緑の葉を付ける樹木です。いつも変わらない美しさを楽しめます。

それに対して落葉樹は、冬には葉を落とします。四季の移り変わりを味わえる樹木です。

ヤシの木もシンボルツリーとして人気があります。1本植えるだけで、お庭の雰囲気をグッとおしゃれにしてくれます。

相場として、シンボルツリーとして使いやすく手に入りやすいH1.5m~2.5mの価格を紹介しています。

シンボルツリーに人気の常緑樹。種類と相場

シマトネリコ 

シンボルツリーとしてとても人気のある樹木。光沢のある葉が、風にキラキラと揺れる様子がさわやかです。
価格相場:9,000~28,600円

ソヨゴ  

風にそよぐ葉からソヨソヨ音がするから「ソヨゴ」という名前が付いたそう。雌花は赤い実を付けます。
価格相場:9,900~47,300円

オリーブの木 

異国情緒あふれる樹木。食用にもなる緑の実は、10~11月頃黒紫色に変わります。 
価格相場:15,400~47,300円

コニファー 

クリスマスツリーのような姿の樹木。さまざまな種類がありますが、シンボルツリーには円錐形に大きくなるタイプが人気です。
価格相場:7,700~28,600円

ハイノキ 

葉は小さく密には付かないハイノキは、独特の野性味が人気の樹木。5~6月に小さな白い花を咲かせます。
価格相場:22,000~64,000円

フェイジョア 

南米原産のフェイジョアには、「パイナップルグアバ」と呼ばれるリンゴとバナナとパイナップルを混ぜたような風味の実がなります。
価格相場:15,400~28,600円

常緑ヤマボウシ 

6月に小さな花を、秋には丸く赤い実を付ける常緑樹。まだ新しい品種なため、流通は少なめとなっています。
価格相場:8,980~50,000円

ミモザアカシア

早春に黄色い花をもりもり咲かせるミモザアカシア。葉は銀色を帯びた明るい緑色で、花がなくても華やかです。
価格相場:19,800~29,700円

オガタマノキ

神社にも良く植えられているオガタマノキ。香りの強いクリーム色の花を咲かせ、秋にはブドウの房状の果実を付けます。
価格相場:15,400~30,000円

シラカシ

自然樹形が美しいシラカシは、葉の美しさも人気です。秋になるとどんぐりを実らせます。
価格相場:7,700~28,600円

キンモクセイ

9~10月に香りの良いオレンジの花を咲かせるキンモクセイ。クチナシ、沈丁花と共に三香木とされています。
価格相場:7,700~28,600円

シンボルツリーに人気の落葉樹。種類と相場

アオダモ 

木製バットの材料としても知られているアオダモは、白い斑点のある幹が人気。4から5月に白い小花を咲かせます。
価格相場:15,400~44,000円

アオハダ 

春は束上の小さな緑白色の花とやわらかい葉が美しい。秋には葉が黄色く色づき、赤い実も付けます。
価格相場:18,000~33,970円

イロハモミジ 

小さくて愛らしいモミジの葉。春の新緑も美しく、秋には赤く色づきます。 
価格相場:10,000~30,000円

エゴノキ

春にはスズランのような小さい花を咲かせます。秋に付ける実には毒があり、エグイ味がするからエゴノキというそう。
価格相場:14,200~28,600円

コハウチワカエデ

盆栽でも人気のコハウチワカエデ。小さめの葉が徐々に黄色く、赤く色づく姿は秋の情緒たっぷりです。 
価格相場:15,400~49,400円

ジューンベリー

ジューンベリーという名の通り、6月頃にブルーベリーのような実を付けます。秋には紅葉も楽しめます。
価格相場:12,000~32,000円

ハナミズキ

4~5月に白やピンクの花を咲かせます。花のあとには実を付けて、秋には赤く色づきます。紅葉も見事。
価格相場:15,400~33,000円

ヒメシャラ

幹がとても美しいヒメシャラは、日本三大美幹の1種です。6~7月に白いツバキのような花を、秋には紅葉を楽しめます。
価格相場:15,400~34,600円

マルバノキ

丸みのあるハート形の葉が愛らしいマルバノキ。秋には徐々に黄色から赤に変わります。
価格相場:13,800~45,000円

ヤマボウシ

ヤマボウシの4枚の白い花びらは、頭巾をかぶった法師のよう。6月には花を、秋には紅葉と赤い果実を楽しめます。
価格相場:15,400~28,600円

カツラ

カツラの特徴は、甘いキャラメルのような香りのただようハート形の葉。秋には黄色く色づきます。
価格相場:15,400~46,800円

サルスベリ

7~9月小さな花が集まって咲くサルスベリ。なだらかで斑模様の幹が美しく、落葉後も美しい姿を見せてくれます。
価格相場:15,400~28,600円

ツリバナ  

日本原産の樹木。淡い紫の花が垂れさがるように咲きます。ぶら下がってなる果実は、熟すと割れて赤い種子が科をのぞかせます。
価格相場:14,500~50,600円

シンボルツリーに人気のヤシの木。種類と相場

ココスヤシ 

熱帯原産のココスヤシは、8~10mまで育ちます。大きいものは甘酸っぱい果実を付けることも。高さや大きさによって、価格のバラつきの多い品種です。
価格相場:5,000~69,000円

シュロ  

寒さに強いシュロは、内輪のような熊手型の葉が特徴的。雌株はクリーム色の粒状の花をつけます。
価格相場:32,000~36,000円

ソテツ 

南国風のエキゾチックなヴィジュアルですが、室町時代あたりから日本庭園でも愛されてきました。雌花は丸い花を咲かせます。
価格相場:9,800~55,000円(H1~1.5m)

ドラセナ

ドラセナは種類豊富な樹木です。中には「幸福の木」と呼ばれる品種もあります。環境によっては大きく育つものもあり、20mに及ぶものも。 
価格相場:12,000~30,000円

ワシントンヤシ 

カリフォルニアでは街路樹としても使用される樹木。乾燥や潮風、大気汚染や寒さにも耐えます。葉っぱから白いひげのような繊維が出るから糸ヤシとも呼ばれることも。
価格相場:14,800~65,000円(H1~1.5m)

フェニックスロベレニー 

東南アジア原産の丈夫なヤシの木。熱帯ムード光沢のある葉っぱが魅力的です。
価格相場:15,000~25,000円

お気に入りの木が見つかったら、次は植栽業者選びです。
次の章では、植栽工事を行っている業者を紹介していきます!

どこで探す?植栽工事の依頼可能な業者

家の看板となるシンボルツリーの植栽工事は、プロに任せるのが安心です。

業者によっては一定の期間保障がある「枯れ補償」が付いているため、万が一枯れてしまっても植え直しをお願いできます。

植栽工事におすすめなのは、次のような業者です。

①地元の植木屋さんや造園業者

地元密着型の植木屋さんや造園業者なら、作業後の相談もしやすいのがメリットです。インターネットで検索するのが便利。「植栽工事 ○○市」で検索してみましょう。

②全国展開している造園業者

全国展開している造園業者も、インターネットでチェックできます。見積もりや費用の相談がしやすく、過去の施工事例も確認できる業者がおすすめです。

・smileガーデン
・ガーデンエクスプレス
・植木市場

植木市場は、植栽工事を含めて植木の注文ができるのが特徴です。オンラインで植木を購入でき、配送も植栽もお任せできるのはありがたいですね。

③ホームセンター

シンボルツリーを販売しているホームセンターでも、店舗によっては植栽工事を請け負っていることがあります。

シンボルツリーを探しに行くついでに、植栽工事を行っているか問い合わせてみてはいかがでしょうか。

まとめ

シンボルツリーの植栽費用は、植える木の種類や高さによって大きく異なります。

木にはどんな種類があり、いくらくらいで購入できるのかの参考に、こちらの記事がお役に立てば幸いです。

お気に入りの樹木を見つけて、素敵なシンボルツリーを立ててくださいね。