庭木で目隠しを検討する時、高さは2m程度がベストサイズです。人の視線を遮ることができると同時に、大きすぎないので圧迫感がありません。
どのような樹種がいいかと考えるのであれば、1年中落葉しない常緑樹がおすすめです。落葉樹は晩秋から春先まで葉が落ちて寂しい姿になってしまいますし、常緑樹には手入れが楽で丈夫な庭木がたくさんあります。
この記事では、庭木で目隠しするなら高さ2mの常緑樹がおすすめの理由と、庭木で目隠しする時の注意点を説明します。また、丈夫で手入れが楽な常緑樹を10種類選んでいますので、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
庭木で目隠しするなら高さ2mの常緑樹
庭木で目隠しをする際に高さ2mの常緑樹がおすすめの理由を3つ説明します。

目線を遮る高さは2mがベスト
高さが2m程度あれば、一般的な人の視線は十分に遮ることができます。また、庭木全体に人の手がとどきやすいので、剪定や消毒などの手入れをする時に楽です。
ただし、生きている庭木は成長します。成長の度合いは樹種によって違いますが、適度な高さを維持するための剪定や芯止めは必要になります。
適度の手間をかけながら庭木の成長を見守っていくうちに、庭木に対する愛着が増してきて、多少の手間は苦にならなくなっていくことがあるので不思議です。
一年を通して目隠しになる
常緑樹はその名の通り、一年中、常に葉(緑)をつけている状態なので目隠しとして好都合です。落葉樹は冬期間に葉がなく、枝だけになってしまい目隠しとしては寂しくなります。
また、常緑樹の多くは落葉樹に比べると、虫がつきにくく食害されることが少ないです。
ケムシを含む、虫が好きな葉は圧倒的に広葉が多いです。落葉樹の葉の多くは、広葉が多く柔らかいので、食害を受けやすくなります。
自然に目隠しできて癒される
庭木はたった1本の常緑樹の目隠しであっても、季節の移ろいを感じて癒されます。冬期間はじっと休眠していても、春の訪れとともに新芽がつき、春夏の成長とともに花や実をつけます。
常緑樹であっても、注意して観察していると一年を通して変化があるものです。
またこれは植物全般にいえることですが、植物は大気中の有害物質を吸収し酸素を供給しながら、私たちにリラックス効果を与えてくれます。
庭木で目隠しする時の注意点
高さ2mの目隠しフェンスは、素材や形状によっては圧迫感を与えることがあります。一方、庭木は、自然にピンポイントで目隠しすることが可能です。
ただし、庭木は生きていて成長するため、覚えておいてほしい注意点があります。

できる限り手間のかからない樹種
庭木で目隠しをする時に注意してほしいのは、できる限り手間のかからない樹種を選ぶことです。一般的な庭木の管理としては、剪定と病害虫対策があります。
目隠しにしたい庭木の候補をいくつか選んだら、その庭木の剪定や病害虫対策について、事前にネットなどで調べてみることをおすすめします。
剪定については、樹種によって成長のスピードが違うので、剪定の頻度について確認が必要です。病害虫についても、樹種によって、つきやすいものとつきにくいものがはっきりしていますから把握しておきましょう。
将来的に成長した姿を想定する
庭木を植えつけて失敗したと思う原因の多くは、3年後、5年後に庭木がどれくらい成長しているか想定できなかったことに起因しています。
目隠しとして植えた庭木が大きくなりすぎて、人や車の通行の邪魔になるとか、枝葉が隣へ越境して迷惑になるとかです。庭木の成長のスピードが想定できずに枝葉が繁茂しすぎて、日照を妨げたり風通しが悪くなったりして病害虫が発生することもあります。
このようなことにならないよう、植えつける位置やスペース、定期的な剪定について考慮しておくことが必要です。
庭木の手入れはプロに依頼が安心
庭木の手入れは、プロに依頼すると安心です。プロは、樹種に応じた時期と手順で剪定し、ついている虫を確認して有効性の高い薬剤を散布してくれます。
目隠しの庭木だけでなく、さまざまな植物を植えている庭の手入れの場合、年間を通して庭の管理を依頼する方も多いです。
地域全体でケムシが大量発生したり、庭木が暴風雨の被害に遭ったりした時に優先的に対応してくれるので、庭のプロとは一定の取引を続けておくことをおすすめします。
丈夫で手入れが楽な常緑樹を10選!
目隠しの庭木を常緑樹から選ぶ時、いろいろな条件があります。建物や外構とのバランスが良い、雰囲気が自分の好みに合っている、葉色や花色に魅かれるなどです。
ここでは、丈夫で手入れが楽、そのうえ見栄えの良い庭木を10種選んでいますので、ぜひ参考にしてください。

常緑ヤマボウシ

常緑ヤマボウシは、ミズキ科の常緑樹です。落葉性のヤマボウシより耐寒性がやや劣るため、地植えは関東以西がおすすめです。
樹高は、3~5m程度になります。樹形が整いやすいので、枯れ枝や込みすぎた枝以外は特に剪定の必要はありません。
6~8月に葉が変化した総苞片という白い部分の中心に、比較的小ぶりの花が密に咲きます。白い総苞片とともに小花が木全体に咲き誇る姿は、とても美しく人気の理由となっています。
シマトネリコ

シマトネリコは、モクセイ科の常緑樹で、耐暑性は強いですが耐寒性はやや弱いです。樹高は最大で10m程度ですが、刈込みに強いため定期的な剪定で思うような高さに調整が可能となっています。
小葉が規則的に並ぶ奇数羽状複葉は美しく、風になびく軽やかな姿が涼しげです。目隠しとしてはもちろん、シンボルツリーとしても人気が高い庭木です。
沖縄などの暖地が原産のため寒さに弱いですが、マイナス5度程度までなら冬越しで出来るとされています。
オリーブ

オリーブは、モクセイ科の常緑高木で、寒冷地での地植えは不向きです。樹形は自然に整いますが、強剪定にも耐えます。
大きくすると10m程度にもなりますが、通常は1.5~3m程度で育てます。葉裏の灰白色が特徴的で葉の表は深緑色になり、葉自体は、やや細長い楕円(へら形)です。
料理によく使われるオリーブ油を取るために植栽されますが、自家結実性は弱いため、最近ではガーデニングの材料としてよく使われています。
キンモクセイ

キンモクセイは、樹高2~4m程度の常緑小高木です。日本の暖地に似た東アジアが原産地なので、真夏の高温多湿にも耐え丈夫に育つのが特徴です。
残暑が和らぐ9月頃に、強い香りのオレンジ色の小花を枝いっぱいにつけます。ただし、花期はあっという間に終わる印象で、すぐに濃緑の葉をつけた常緑樹に戻ります。
やや湿った場所を好み、乾燥には弱いです。通風さえ維持できれば病害虫にも強く、花つきは悪くなりますが半日陰でも育ちます。
ヤマモモ

ヤマモモは、ヤマモモ科の常緑高木で、関東以西に広く分布して自生しています。初夏にできる実は、甘みがあって美味しいです。
放置するとどんどん大きくなるので、定期的な剪定が必須になります。ある程度の強剪定にも耐えますが、強く剪定した翌年は実がつかなくなるため、実を取るのであれば剪定はこまめに行うのが良いです。
ヤマモモは、根に根粒菌を共生させているため、日陰や痩せ地でも育てることができます。また、葉が密生して成長するため、完全な目隠しをつくりやすいです。
コニファー

コニファーは、正式には「毬果植物(Coniferae)」のことになります。毬果とは、「まつぼっくり」のことです。
一般的には、コニファーは針葉樹の総称となっており、葉色や樹形に鑑賞性があるものを指しています。特別な仕立てをしなくても整った樹形で成長し、葉は密で葉色も多彩です。
近年では、ガーデニングに欠かせない材料となっており、目隠しや生垣からシンボルツリーまで幅広く使用されています。マツ類やスギ、ヒノキなど日本に古くからある針葉樹は含まないことが多いです。
ソヨゴ

ソヨゴはモチノキ科の常緑高木で、日本、東アジアが原産のため、高温多湿にも強く丈夫です。
ただし、耐寒性は東北南部までです。
軽やかな樹形と小さめの葉が特徴で、ナチュラルガーデンに好んで使われ人気となっています。葉の縁取りがすべらかな小判型で、葉の縁(ふち)が波打ち、初夏には長い柄の先に白い花を咲かせ赤い実をつけます。
丈夫なので手入れが楽な庭木の代表格ですが、西日が当たらない場所が最適です。日当たりが良いほど実のつきが良くなります。
アオキ

アオキは、アオキ科の常緑低木で樹高は、1~3m程度です。北海道南部から沖縄まで広く分布し、斑入り品種が多いためカラーリーフとしても重宝されています。
耐陰性が高く、直射日光が当たらないシェードガーデン(日陰の庭)で生育します。耐寒性もあるため、寒い地域の単調になりがちな冬の庭を彩る樹種としても貴重な存在です。
丈夫で育てやすく初心者向きの庭木とされていますが、2年に1回程度は枝抜きをして、風通しを良くすることが病害虫を予防することに繋がります。
ゲッケイジュ

ゲッケイジュは、クスノキ科の雌雄異株の常緑中高木です。ローレルとかローリエとも呼ばれ、葉を乾燥させて香料として料理に使ったり、果実をオイルとして活用したりすることで広く知られています。
日本では雌雄は少なく、大半が挿し木で増やされた雄株です。生育旺盛なうえに、樹形を整えやすいため庭木として育てられることが多くなっています。
芽吹く力が非常に強いので、年に2~3回、枝を刈込み剪定します。刈込みの適期は、4月~11月とされています。
カイズカイブキ

カイズカイブキは、ヒノキ科の常緑小高木で、樹高は一般的に1.8~3m程度で育てます。樹形は円錐形で、らせん状に旋回するように伸びるのが特徴で、年に1回は剪定しないと徒長枝が伸びて見苦しくなります。
日当たりと水はけのよい土を好み、乾燥にとても強いです。日当たりが悪く、肥沃な土壌では徒長しやすく管理が難しくなるので、やせた土地のほうが育てやすいです。
潮風やアルカリ性土壌に強く、一般的なコニファーが全滅した場所でも難なく成長します。耐寒性もあり、北海道南部までは冬越しできます。
庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ
目隠し用の常緑樹をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?一本の木で上手に目隠しができると良いですが、生け垣のように本数が多くなることもしばしば。プロの力を借りると楽になりますよ。
smileガーデンでの過去の施工例を参考に、お庭のイメージをしてみましょう!
例)①

BEFORE

AFTER
道路に面した一画を「カイズカブキ」で上手に目隠しするように植えられていますね。電柱と電線にも枝葉がかかっているので、プロに依頼すると安心です。
例)②

BEFORE

AFTER
複数の種類の木で目隠しされていますが、樹高が高くなり過ぎている木もありますね。駐車場に枝葉が伸びていましたが、きれいに剪定されてスッキリしました。
目隠し用の庭木は、道路に面した箇所に植えることが多くなるでしょうから、
きれいに整えておきたいですね。
まずは一度、smileガーデンにお問い合わせください!