DIYで邪魔な庭木を伐採して抜根もしたいが、やり方が分からないという方は多いのではないでしょうか。
特に根は、普段は土に隠れて見えないので、大きさや深さ、張り方の想像もできないという方が多いはずです。
実際、伐採をしても切り株は残したまま、面倒な抜根は後回しというケースが多いと聞きます。
この記事では、切り株を残すことのデメリット、抜根を自分でやるときの手順と必要な道具、
うまく抜くコツや注意点を紹介しています。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
切り株を残すことのデメリット
庭木を伐採して残った切り株は、抜くのに手間がかかるからと放置する方もいらっしゃるようです。
しかし切り株を残しておくと、思わぬトラブルを起こしてしまうことがあります。
ここでは、切り株を残すことのデメリットについて紹介します。
シロアリやスズメバチが寄ってくる
切り株を放置しておくと、シロアリやスズメバチが寄ってくることがあります。
シロアリは、木材の成分であるセルロースを主食としており、切り株はセルロースを摂取しやすいのでシロアリが寄ってきます。
シロアリが発生すると、付近にある庭木や木製品、住宅などに被害を与える可能性があります。
また、スズメバチが切り株に巣をつくることがあります。特に、一部が腐りかけた状態の切り株が狙われやすいです。
シロアリもスズメバチも、被害を受けてから対策するのでは遅いです。事前に寄ってくる可能性は排除しなければなりません。
新しい芽が生えて成長することがある
樹木は伐採しても、根が生きていると新しい芽が生えて成長することがあります。
厳しい自然の中で種をつないできた樹木の生命力の凄さです。
樹木を含む植物には、上部の芽を切り取ると脇から芽を出す「萌芽」という性質があります。
切り倒された樹木は、それまでの上に伸びるエネルギーを使い、芽を出し枝葉にして光合成を行い生き続けようとします。
そのため、切り株を放置しておくと、伸びてきた枝葉を剪定したり伐採したりする必要が出てくるでしょう。
障害物となって怪我の原因になってしまう
切り株は庭の障害物となり、怪我の原因になってしまうことがあります。
特に、小さなお子様や高齢者の方がいる場合は注意が必要です。最初は気をつけていても、時間の経過とともに切り株の存在を忘れてしまい、つまずいて転倒してしまうことがあります。
また、切り株という障害物があると、ガーデニングや家庭菜園などをやりたい時に自由度が制限されます。庭をリフォームしてキレイにした時にも、切り株が残っていると見栄えが良くないです。
抜根を自分でやるときの手順
抜根を自分でやる時の基本的な手順を説明します。作業を始める前は、周囲の安全と害虫がいないことを確認しましょう。
根の周りの土を掘る
まず、切り株の根の周りの土をスコップやシャベルで掘ります。
根と土が一つにまとまった部分を根鉢といいます。最低でも、この根鉢の大きさは掘らないと根を掘り上げることは難しいです。
根鉢の大きさは現場の状況や樹種で違いますが、スコップの先で根か土かを確かめながら掘り進めると自然にわかってきます。
どうしても根鉢が大きすぎると感じたら、根についた土を落としながら掘り上げましょう。
地中に伸びた根を切る
一般的に樹木の根は、細根が根鉢全体を覆っていたり、四方に放射状に伸びたりしていると考えられています。しかし実際には、一部の根だけが太く長く伸びて、樹木の生長を支えていることが多いです。
このような太い根が見つかったら、まず、その根をノコギリやスコップで切りましょう。そうすると、押しても引いてもびくともしないような切り株が、意外と簡単に動くようになります。
地中の根を抜く
切り株周りの土を掘り、伸びた根を切ったら、最後に切り株とともに根を抜きます。
根を切ってあるので抜きやすいと考えられますが、なかなか切り株が上がってこない時は、「てこの原理」を応用しましょう。
バールか鉄梃(かなてこ)のような鉄製の棒状のものを根の下に差し込み押し上げるように動かしてみてください。
何度か繰り返しているうちに、根も土も柔らかくなり抜きやすくなるはずです。
抜根を自分でやるときに必要な服装・道具
抜根を自分でやるときに必要な服装と道具について説明します。
動きやすく汚れてもいい服装|軍手・長靴等
抜根を自分でやるときの服装は、動きやすくて汚れてもいいことが求められます。
また、土工が中心になるため、軍手と長靴は必須になります。
軍手は、手のひら部分がラバー加工などされて滑りにくいものが便利で疲れにくいです。
長靴は土が靴の中に入りにくいですし、足元全体を保護してくれます。
作業着は、虫刺されやすり傷の防止のため、肌の露出は少ないものがおすすめです。
スコップ・シャベル
スコップやシャベルは、抜根作業には欠かせない道具です。掘るときに体重をかけて使える大型のものを準備してください。
JIS規格では、スコップとシャベルの違いは大きさではなく、形で分かれています。
足をかけずにすくうことで土を掘るのがスコップ、
足をかけて掘ることを目的としたものをシャベルと呼んでいます。
スコップの先端が尖った剣先スコップは、根を切る際にも便利です。
ツルハシ・ノコギリ
ツルハシは、鶴のくちばしのような形をしていて、固い地面などを砕く際に使用されることが多いです。
実は、ツルハシは汎用性が高い道具で、使い方次第で掘る、切る、抜くなどさまざまな作業をこなせます。
できるだけ柄が長く、金属製で耐久性のあるものがおすすめです。
抜根作業で使うノコギリは、木工用よりも刃の目が粗く、目詰まりを起こしにくいタイプを選びましょう。
また、抜根作業では、大型のものよりも小さめサイズのほうが使い勝手はいいです。
抜根を自分でやるときのコツ
抜根を自分でやるときに、覚えておくと作業が楽に、効率的になるコツを紹介します。
伐採をしてから抜根する
樹木の伐採と抜根をするときに、地上部を伐採せずに、いきなり根を掘り取ろうとするのは危険です。
作業中に幹木や枝葉が倒れ込んで、怪我をする可能性が高くなります。
また、抜根作業も、幹木があると邪魔になって上手く進みません。
抜根するときは、まず地上部を伐採してからにしましょう。
チェーンブロックやハイリフトジャッキを使う
抜根作業にあれば便利な道具の代表的なものが、チェーンブロックとハイリフトジャッキです。
チェーンブロックは、切り株にフックを取り付け、滑車とてこの原理で根をまるごと吊り上げる道具です。
種類によって吊り上げられる耐荷重が違ってくるので、購入する場合はしっかり確認しましょう。
ハイリフトジャッキは、根を持ち上げて抜根する道具です。
根の下にジャッキをひっかけるスペースさえ作れれば、力を入れなくても簡単に抜根できる優れものです。
しかし、価格が比較的高額(2~3万円)になるので、費用対効果は十分検討したほうがいいでしょう。
薬剤を併用する
最近では、除草剤や切り株除去剤などの薬剤を使って、枯らしてから抜根する方が増えています。
除草剤も切り株除去剤も、ドリルで切り株の側面に均等に複数の孔を開けて、そこに薬剤を注入します。穴はガムテープなどでふさぎ、切り株をビニールシートなどで覆うとより効果的です。根の状態や薬剤の種類によって違いますが、根が枯れるまで数週間から数ヶ月かかることがあります。
枯れた根は楽に抜くことができます。
枯れた根は適正にごみ処分しますが、切り株除去剤では焼却処分も可能です。
除草剤は、植物を内部から枯らす「グリホサート系除草剤」、切り株除去剤では「スタンプ・アウト」などがよく使われているようです。薬剤を購入の際は、説明書をよく読み、用法用量を守って使うようにしましょう。
抜根を自分でやるときの注意点
ここからは、抜根を自分でやるときの注意点を紹介します。
作業は安全第一
抜根作業は、安全第一と心がけてください。スコップを足に当ててしまったり、ノコギリで指を切ったりということは絶対に避けたいです。怪我は、作業開始すぐよりも、疲れて集中力が切れたときに起きやすくなります。
できれば2人以上で作業するのが、何かあったときに心強いです。一人で作業する場合は、より周囲の安全を確認しながら、適度に休憩をとりながら行いましょう。
節約のためにDIYしたのに、怪我をしてしまったら元も子もないです。
適正なゴミ処分
抜根や伐採をDIYする時に、事前に検討しておいてほしいのが、ゴミ処分をどうするかです。
枝葉、幹木、根それぞれの処分先の確認が必要になります。自治体でやっていることが多い地域の焼却場は、適宜に切詰めた枝葉のみで、幹木や根は中間処理場ということが多いはずです。
処分場へ自分で持っていくのか、業者に取りに来てもらうのか、それぞれの値段はどれくらいになるのかをチェックしておきましょう。
埋設管や基礎等への影響
庭に、水道や汚水などの埋設管、住宅やエクステリアの基礎などがある住宅は多いです。伐根作業では、それらに影響しないように注意が必要です。
根鉢自体は離れた場所にあっても、根が長く伸びて埋設管に巻きついたり、基礎に密着したりしていると破損させる恐れがあります。
特に気をつけてほしいのが、古い住宅の水道管です。管も老朽化していることが多く、ちょっとした振動でも断裂しやすくなっていることがあります。
不安に感じたら専門業者に依頼
抜根作業は、なかなかの重労働です。土を掘ったり、根をノコギリで切ったり、慣れていないと大変に感じる作業の連続です。
一般の方が抜根できる樹木の目安は、伐採前の樹木の高さが人の背の高さくらいとされています。
ただ樹種によっては、背は高くなくても幹が太く、明らかに根も大きそうだという樹木は多々あります。
少しでも不安を感じたら、専門業者に依頼することをおすすめします。
お庭のお手入れなら、スマイルガーデンへ
伐採・抜根の手順や注意点をご紹介してきましたが、怪我や埋設管の破損の可能性もあるので、
十分に準備をしてから行いましょう。
特に一人で作業をする場合は、無理して作業しないことも大切です。
「smileガーデン」の施工例をご紹介しますので、参考にして検討してほしいと思います。
例)①
BEFORE
AFTER
駐車場の庭木が広がり枝葉が車体に当たっています。伐採後の写真を見ると地面のスペースが狭いことが分かります。壁に傷もなくきれいに伐採されていますね。
例)②
BEFORE
AFTER
庭木が電柱と同じくらいの高さまで育っています。樹木の重量もあり、電柱や電線を破損しないよう注意して伐採しなければならないので、個人で作業するのは難しいケースです。
いかがでしょうか?DIYでの伐採・抜根は木の大きさや状況によって、個人では難しい場合もあります。
まずは一度、smileガーデンにお問い合わせください!