チャボヒバは成長が大変緩やかで、5～6年かけてやっと1m育つほどです。
※通常、樹木の成長スピードは年間30～40cmほど伸びます。

頻繁に剪定をする必要はありませんが、剪定時期を間違えると樹木に負担がかかる場合があります。

ここからは、チャボヒバの剪定時期について解説します。

チャボヒバの剪定は、枝葉の伸び方にばらつきが出やすい5月～7月、または枯れ枝が出始める10～12月に行うのがベストです。
真夏に剪定を行うと、チャボヒバへの負担が大きくなってしまいます。なるべく春や夏の前、秋頃に剪定しましょう。

ただし、軽く軽剪定や刈込剪定なら時期問わず可能です。

チャボヒバは樹木の中でも比較的成長が緩やかな樹木ですが、やはり枝葉は成長します。
毎年同じ樹形を保ちたい場合は、最低でも1年1回は剪定してあげましょう。

ここからはチャボヒバの剪定を自分でしたい方のために、剪定に必要な道具や基本の剪定方法を紹介します。

また、チャボヒバの剪定で失敗しないための注意点も紹介するので、剪定に挑戦する前にご一読ください。

チャボヒバの剪定に必要な道具は以下の通りです。

剪定道具は用途に応じていろいろありますが、どれも十分に注意して使用することが大切です。それでは、一つずつ見ていきましょう。

チャボヒバの剪定では必ず剪定用の手袋を着用しましょう。剪定中に枝の切り口や刃物などで手指を傷つけるのを防ぎます。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものは、剪定バサミやノコギリが滑りにくく安全です。

チャボヒバの剪定で活躍するのが、ペンチのような形をした剪定用のハサミです。直径1～2cm程の枝を切るのに使います。

剪定バサミには、バイパス式とアンビル式の2種類があります。バイパス式は上下の2枚の刃を交差させて枝を切断するタイプで、生きた枝を剪定するのに向いています。アンビル式は下刃が受け皿状になっているのが特徴で、硬い枝や枯れた枝を剪定するのに向いています。

両手で使用する大きめの刈込ばさみでは、細かい箇所の刈込をすることができません。

その場合に使用するのが、片手で持って使用することが可能な『片手刈込鋏』です。

チャボヒバに関わらず、玉散らしで仕立てられた庭木の剪定では、両手刈込ばさみで刈り込んだ際に凸凹の箇所や淵周りの切れていない箇所などを刈り込むために仕上げに使用します。

片手刈込ばさみは値段が高いのがネックです。

玉散らしに仕立てられたチャボヒバを刈り込むときや、生垣として仕立てる時に便利なのが刈り込みバサミです。
植木バサミよりも刃の部分が長く、長い柄を両手で持って使います。枝を切るというよりは葉を細かく整える目的で使い、生垣の表面となる広い面積を効率的に整えられます。

太い枝を剪定した後の切り口に塗ります。チャボヒバの剪定で使う癒合剤としておすすめなのは、トップジンＭペーストやカルスメイトなどです。

チャボヒバは自生地では樹高30m～40mまで成長することのある高木です。
庭木としては一般的に高さ3～5ｍに仕立てられていることが多く、手の届かない位置の枝を剪定をする場合は、脚立を使用します。

脚立には脚が4本ある四脚タイプと、脚が3本ある三脚タイプの2種類がありますが、造園業では地面が凸凹した屋外でも安定しやすい三脚タイプを使うのが一般的です。

高枝切りバサミ（細い枝なら脚立不要）、熊手（剪定した葉や枝を集めるのに使用します）、箕（ちりとり代わりに使います）、シュロ縄（切ってはいけない枝を一時的にまとめておく紐）、フレコンバッグ（枝葉を入れるごみ袋）などがあると便利です。

チャボヒバの剪定方法は以下の通りです。

 

基本の剪定方法

①全体の樹形を整えるために、伸び過ぎている葉の先端を手で摘み取る。剪定バサミを使うと葉先が茶色く変色してしまうため、可能な限り手で摘むようにする。
②葉を両手でまとめて軽く揉みほぐし、枯れ葉や古い葉を落とす。

 

刈り込み剪定の剪定手順

①玉散らし、円筒形、生垣など、仕上がりの樹形をイメージする。
②木の内側にある、枯れた枝、内側に向いた枝、交差した枝などの不要な枝は、あらかじめ間引き剪定しておく。
③刈り込みバサミで表面の枝葉を刈り揃えていく。
④時々離れた位置から庭木全体を観察し、イメージ通りに仕上がっているか確認する。

 

間引き剪定の手順

①木の全体を見て、風通しや日当たりがよくない場所を探す。
②重なって伸びている枝、他の枝に交差している枝、枯れた枝など、不要な枝は根元から切り落とす。
③太めの枝の切口には癒合剤を塗る。

チャボヒバの剪定で注意したい点は、以下の通りです。

①少しずつ樹形を造っていく
チャボヒバは成長が緩やかなので、大胆に枝を切り詰めるなど剪定に失敗してしまうと、なかなか回復しません。一度の剪定で完璧な樹形を作るのではなく、定期的な剪定で少しずつ理想の樹形を造っていくように心がけましょう。

②剪定バサミよりは手摘みがおすすめ
チャボヒバの枝先を剪定バサミで切ると、切り口の部分の葉が茶色く枯れてしまうことがあります。見栄えが悪くなってしまうので、可能な限り剪定バサミを使わず手摘みで葉の先端を整えましょう。

③込みすぎた枝は枝元から切る
チャボヒバは枝葉が密集しがちですが、枝が込み合いすぎると風通しや日当たりが悪くなってしまいます。特に樹冠の内側が枯れやすくなってしまうので、適度に枝を間引きして風通しや日当りを改善しましょう。
間引き剪定では枝を切る時は、枝の付け根から切るようにしましょう。

チャボヒバは成長が緩やかな樹木ですが、樹高4m～6mと大きく育ちます。大きく成長してしまったチャボヒバの剪定には脚立が必要となり、高所での作業には危険が伴います。

自分で剪定するのは難しいと感じたら、造園業者・庭師に剪定を依頼するという手もあります。

チャボヒバを自分で剪定するメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

・剪定道具を揃えてしまえば、ほぼ費用がかからない
・自分のスケジュールで剪定できる
・満足感や達成感が得られる

 

デメリット

・剪定道具の購入に費用がかかる
・剪定道具の収納場所が必要になる
・脚立や刃物を使った作業でケガをする危険性がある
・剪定後の枝葉ゴミを自分で処理する必要がある
・時間が取られる

自分で剪定するか業者に依頼するかで悩んでいる方は、メリットとデメリットをよく比較した上で判断してください。

チャボヒバを自分で剪定することに少しでも不安を感じる場合は、剪定のプロである造園業者や庭師に剪定を依頼することをおすすめします。

チャボヒバの剪定を依頼する業者は、スマイルガーデンのような全国展開しているチェーン店がおすすめです。ウェブサイトからお住まいの地域にあるチェーン店を検索でき、オンラインで見積もりも取れます。

地元の庭師や造園業者から探す場合は、近所の人や知り合いが実際に使ったことがある業者の中から評判の良いところを選ぶのが安心です。ネット検索で探す場合は、口コミやレビューなどを参考にしましょう。

業者に剪定を依頼するまでの流れは以下の通りです。

①業者に直接電話をかけるか、ウェブサイトの問い合わせフォームを使って、剪定の相談をしてみましょう。剪定してもらいたい樹木の種類、高さ、本数などを伝えましょう。

②オンラインや電話だけで剪定料金を提示してくる業者もありますが、現地調査しないと正確な見積もりが出せないことも多いです。まずは業者に現地を見に来てもらう日時を決め、見積もりを出してもらいましょう。現地調査と見積もりまでは無料で行ってくれる業者が多いです。

③できれば最低3社から相見積もりを取りましょう。見積もり金額と業者の対応を総合的に比較して、依頼する業者を選びましょう。剪定料金全額を前払いを求めない業者だと、最後まできちんと対応してもらえるので安心です。

チャボヒバの剪定は自分で行うことも可能ですが、プロの業者に依頼するメリットも多くあります。

ここでは、造園業者や庭師に頼むメリットは以下の3つです。

 

良い仕上がりが期待できる

チャボヒバは成長がゆっくりなため、枝を切り過ぎてしまうなどの失敗をすると、回復するまで時間がかかります。

また玉散らしや円筒形などの凝った樹形に仕立てるのは、素人には難しいかもしれません。造園業者や庭師に剪定を依頼すれば、枝ぶりをしっかり見極めながら美しく整えてもらえるでしょう。

 

危険な作業を担ってもらえる

チャボヒバは成長は緩やかですが、大きく成長すると樹高4m～6ⅿになります。
育ち過ぎたチャボヒバの剪定には脚立が必要になり、脚立を使っての剪定作業には危険が伴います。脚立が必要なチャボヒバの剪定は業者に任せるのが安心です。

 

枝葉ゴミの処分もしてもらえる

チャボヒバの剪定後には多くの枝葉ゴミが発生します。自分で剪定する場合は枝葉ゴミの処分も自分で行わなければならず、お住まいの自治体の規定に基づいて枝を一定の長さで切り揃えたり、細かな葉や小枝をゴミ袋に詰めたりするのに大変な労力を要します。
造園業者に剪定を依頼すれば、枝葉ゴミの処分まで行ってもらえるので安心です。

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