ゴールドクレストの剪定時期やポイント お手入れ基本情報

ゴールドクレストは鉢植えで育てても2m、地植えでは10m～20mと巨大化する傾向のある樹木です。
大きく育ち過ぎないようにするためには定期的に剪定することが大切です。

ここからは、ゴールドクレストの剪定時期について解説します。

ゴールドクレストの剪定時期は、春から夏にかけての生育期が始まる3〜6月頃が適期です。生育期に新しい枝葉がより健康に育つように樹形を整え、樹高を抑える芯止めを行います。

暑さが落ち着いた9〜11月頃には、夏に伸び過ぎてしまった枝葉を整える軽い刈込剪定を行います。

ただし、上記はあくまで適期。刈込剪定なら12～2月でも可能です。

ゴールドクレストは10m以上に大きく成長してしまうこともありますが、樹高3mぐらいまでなら一般の方でも剪定することは可能です。

ここからはゴールドクレストの剪定を自分でしたい方のために、剪定に必要な道具や基本の剪定方法を紹介します。また、ゴールドクレストの剪定で失敗しないための注意点も紹介するので、剪定に挑戦する前にご一読ください。

ゴールドクレストの剪定に必要な道具は以下の通りです。

剪定道具は用途に応じていろいろありますが、どれも十分に注意して使用することが大切です。それでは、一つずつ見ていきましょう。

ゴールドクレストの剪定では必ず剪定用の手袋を着用しましょう。剪定中に枝の切り口や刃物などで手指を傷つけるのを防ぎます。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものは、剪定バサミやノコギリが滑りにくく安全です。

ゴールドクレストは一般的な剪定バサミを使うと、金属にあたった部分から赤く変色してしまいます。ハサミを使わず手で剪定する場合もありますが、ハサミを使う場合はチタン製のものを使用しましょう。

剪定バサミには、バイパス式とアンビル式の2種類があります。バイパス式は上下の2枚の刃を交差させて枝を切断するタイプで、生きた枝を剪定するのに向いています。アンビル式は下刃が受け皿状になっているのが特徴で、硬い枝や枯れた枝を剪定するのに向いています。

剪定バサミはバイパス式もアンビル式もサイズがいろいろあります。手の大きさに合わせて使いやすいものを選びましょう。

上記同様、ゴールドクレストは鉄やアルミなど一般の金属のハサミに触れると葉が茶色く枯れますが、春の新芽の季節ならすぐに隠れるので問題ありません。
しかし、コニファー専用のセラミックのハサミを買い求めてもよいでしょう。
趣味のことなのでお気に入りのハサミが見つかれば、ゴールドクレスト剪定のモチベーションが上がります。

刃先が細いので、剪定バサミでは入りにくい込み入ったところに入りやすく、小回りが利きます。剪定バサミほど太い枝は切れませんので、細い枝や最後の仕上げに使用します。
取手の片方の輪には親指を、もう一方の輪には中指から小指までを入れて、人差し指は外に出してハサミを支え、安定させます。

葉を切る場合でやりにくい場合は、葉刈鋏を使用するのも手です。

ゴールドクレストなどコニファーのように広い面積を整える目的で使われる、柄の長いハサミです。
一般的に、植木屋さんでイメージするのはこのハサミではないでしょうか。

コニファーは、鉄製など一般的な刈り込みバサミに触れると葉が茶色く枯れてしまいますが、春の新芽の季節に行えば、すぐに隠れるので問題ありません。
もしそれが気になるようでしたら、刈り込みバサミは使わずに剪定を行います。

ハサミが大きいので勘違いしがちですが、太い枝を切るためのハサミではありません。
刈り込みバサミは基本的に葉を細かく整えるものです。
長時間リズミカルに切るので、長い柄のどこを持ったら楽か、重心を考えて持ちましょう。
刈り込みには電動バリカン（ヘッジトリマー）を使用してもよいでしょう。

太めの枝や幹など、剪定バサミでは切れないような直径2cm以上の太さの枝は、剪定用のノコギリで切りましょう。
木工用ノコギリとは違い、お侍さんの脇差のようなノコギリです。細身で刃先20cm～30cmの軽量なものがおすすめです。
コニファーの枝や幹を切っている最中に、枝の重みで樹皮が裂けてくることがあります。切る枝の付け根の下部に切り込みを入れてから、その少し外側をノコギリで切れば、皮が裂けても切れ込みのところでストップしてくれ、見栄えが悪くなるのを防ぎます。

手の届かない高さの枝を切る時には、脚立を使用します。脚立には脚が4本ある四脚タイプと、脚が3本ある三脚タイプの2種類がありますが、造園業では地面が凸凹した屋外でも安定しやすい三脚タイプを使うのが一般的です。

脚立を使用する場合は、一番上の段に載って作業しない、上を向いて作業しないなどのルールがあります。
危険防止のため遵守しましょう。

高枝切りバサミ（細い枝なら脚立不要）、熊手（剪定した葉や枝を集めるのに使用します）、箕（ちりとり代わりに使います）、シュロ縄（切ってはいけない枝を一時的にまとめておく紐）、フレコンバッグ（枝葉を入れるごみ袋）などがあると便利です。

※写真は別のコニファー

ゴールドクレストの剪定方法には、目的別に芽摘み剪定または刈込剪定、透かし剪定、芯止め剪定の4種類があります。

形を整えたい時は芽摘み剪定または刈込剪定、風通しを改善したい時は透かし剪定、樹高を抑えたい時は芯止め剪定を行います。

 

芽摘み剪定の方法

成長期に入った4月〜6月に芽摘みを行います。春先に勢いよく成長している新芽の先端を1cmほど摘むことで、枝の成長を均等に保ち、特定の枝が夏に伸び過ぎるのを防止できます。可能な限り指で摘むようにし、剪定バサミを使用する場合はチタン製のハサミを使いましょう。

 

刈込剪定の方法

芽摘み剪定は非常に手間です。剪定後に多少葉が茶色くなっても良いのであれば、刈込バサミやトリマーを使用して刈り込みましょう。
なお、コニファー含む針葉樹は、刈り込みすぎて緑の葉の部分を残さず切ってしまうと、二度と葉が出てこない場合があるため、刈り込みすぎには注意しましょう。

 

透かし剪定の方法

ゴールドクレストの枝が成長して込み合っていると、風通しや日当りが悪くなり、内側の枝葉は枯れていきます。
不要な枝を取り除く透かし剪定をすることで健やかな成長を促せます。他の枝と重なるように伸びている枝、内側に向いている枝、新芽がつかない古い枝などを選び、枝の根元から切ります。

 

芯止め剪定の方法

ゴールドクレストは剪定せずに放置すると、10m以上に巨大化することもあります。ゴールドクレストがある程度の大きさに達し、高さを抑えたい場合は、春又は秋に木の頂点部分を切り取る芯止め剪定を行います。

三角形のコニファーを途中で芯止めをすると横へ広がるように伸び、台形のような形になって樹形も崩れます。そのため、美しい円錐形を維持するためにが、芯止めした周囲の枝葉も刈込剪定して樹形のバランスを整えましょう。

ゴールドクレストの剪定で注意したい点は、以下の通りです。

①できればハサミはなるべく使わない
ゴールドクレストなどコニファーは金属に触れると赤茶色く変色してしまうため、剪定ではなるべく剪定バサミを使わず指で摘まんで枝葉を摘み取りましょう。

刈込バサミを使用する場合は、チタン製の刈込バサミを使用してください。

②全体のバランスを見ながら剪定する
ゴールドクレストは自然に円錐形に整いやすいのが魅力ですが、芯止め剪定で高さを抑える場合、枝の切り口がむき出しにならないよう葉を残したり、頂点に合わせて周囲の葉先を摘み取るなど、バランスを見ながら樹形を整えましょう。

③肥料の与え過ぎに注意
地植えのゴールドクレストが巨大化してしまう原因のひとつに、肥料の与え過ぎがあります。肥料はゆっくりと効果の出る緩効性肥料を、生育時期の3月頃に与える程度で十分です。

成長が早過ぎて剪定が大変な場合は、肥料の量や頻度を見直してみましょう。

ゴールドクレストは成長旺盛で、地植えすると樹高10m以上に大きく成長することがあります。大きく成長したゴールドクレストの剪定には脚立はもちろん、高所作業車が必要な場合があり、高所での作業には危険が伴います。

また、芯止め剪定をすると美しい円錐形を保つにはコツが必要です。針葉樹は、切りすぎると部分的に枯れてしまうからです。

自分で剪定するのは難しいと感じたら、造園業者・庭師に剪定を依頼するという手もあります。

ゴールドクレストを自分で剪定するメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

・剪定道具を揃えてしまえば、ほぼ費用がかからない
・自分のスケジュールで剪定できる
・満足感や達成感が得られる

 

デメリット

・剪定道具の購入に費用がかかる
・剪定道具の収納場所が必要になる
・脚立や刃物を使った作業でケガをする危険性がある
・剪定後の枝葉ゴミを自分で処理する必要がある
・時間が取られる
・脚立から落下する可能性

自分で剪定するか業者に依頼するかで悩んでいる方は、メリットとデメリットをよく比較した上で判断してください。

ゴールドクレストを自分で剪定することに少しでも不安を感じる場合は、剪定のプロである造園業者や庭師に剪定を依頼することをおすすめします。

ゴールドクレストの剪定を依頼する業者は、スマイルガーデンのような全国展開しているチェーン店がおすすめです。ウェブサイトからお住まいの地域にあるチェーン店を検索でき、オンラインで見積もりも取れます。

地元の庭師や造園業者から探す場合は、近所の人や知り合いが実際に使ったことがある業者の中から評判の良いところを選ぶのが安心です。ネット検索で探す場合は、口コミやレビューなどを参考にしましょう。

業者に剪定を依頼するまでの流れは以下の通りです。

①業者に直接電話をかけるか、ウェブサイトの問い合わせフォームを使って、ゴールドクレスト剪定の相談をしてみましょう。剪定してもらいたい樹木の種類、高さ、本数などを伝えましょう。

②オンラインや電話だけで剪定料金を提示してくる業者もありますが、現地調査しないと正確な見積もりが出せないことも多いです。まずは業者に現地を見に来てもらう日時を決め、見積もりを出してもらいましょう。現地調査と見積もりまでは無料で行ってくれる業者が多いです。

③できれば最低3社から相見積もりを取りましょう。見積もり金額と業者の対応を総合的に比較して、依頼する業者を選びましょう。剪定料金全額を前払いを求めない業者だと、最後まできちんと対応してもらえるので安心です。

ゴールドクレストの剪定は自分で行うことも可能ですが、プロの業者に依頼するメリットも多くあります。ここでは、造園業者や庭師に頼むメリットは以下の3つです。

 

良い仕上がりが期待できる

ゴールドクレストは美しい円錐形が人気のコニファーですが、成長を抑制する芯止めを行ったり、一部が枯れたりすると、美しい形を維持するのが難しくなります。
造園業者や庭師に剪定を依頼すれば、ゴールドクレストらしい見栄えのする樹形に整えてもらえるでしょう。

 

危険な作業を担ってもらえる

ゴールドクレストは樹高10m以上に成長することもあり、育ち過ぎたゴールドクレストの剪定には脚立が必要になります。
脚立を使っての剪定作業には危険が伴います。脚立が必要なゴールドクレストの剪定は業者に任せるのが安心です。

 

枝葉ゴミの処分もしてもらえる

ゴールドクレストの剪定後には多くの枝葉ゴミが発生します。自分で剪定する場合は枝葉ゴミの処分も自分で行わなければならず、お住まいの自治体の規定に基づいて枝を一定の長さで切り揃えたり、細かな葉や小枝をゴミ袋に詰めたりするのに大変な労力を要します。
造園業者に剪定を依頼すれば、枝葉ゴミの処分まで行ってもらえるので安心です。

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